社内への市場原理の導入
企業の中で市場原理を導入して仕事を割り振るという方法について考えてみたい。
まず、現在の企業の運営方法を知るために、現在の日本という国家とよくある企業の運営を比較しする。
支配体制
国家:間接民主制
企業:独裁制
支配者の選び方
国家:選挙
企業:指名、血縁、など
人の動かし方
国家:法と市場原理
企業:命令
比較の結果は上記のようになる。ここで、「人の動かし方」について、社内に市場原理を導入できないかということが、今回の趣旨である。
企業での人の動かし方は基本的に権力による命令である。権力による命令のメリットは、素早く、確実に命令を実現できることである。デメリットとしては、命令される側のモチベーションが低くなったり、権力の乱用が起きる可能性があることである。
企業内で、市場経済を導入するのはどうか。
基本的に、市場経済のメリットは、リソースを無駄なく利用することがメリットであり、空いてる人がいればその人が仕事ができるし、自ら仕事をするという意思があるので、モチベーションもそれなりに高いだろうと考えられる。
ただ、市場経済は、そこそこの規模があるから実現できるし、必要とされない分野の市場が消滅することになる。
規模が小さく、また、需要があれば誰もやりたがらないからといってその仕事を消滅させることもできない企業では、そのような市場原理のデメリットの管理が難しい。
クラウドソーシングは、市場原理に基づく働き方に近いものがある。
企業において、社内ルールと市場原理の導入により、市場原理のメリットを導入する一方でデメリットを抑えることも可能になるかもしれない。
なお、独裁体制や権力の支配が遅れていて、民主制や市場原理が進んでいるというわけではないということを意識しなければならない。