ロロの空想

心に移りゆくよしなしごとを書いていくよ!

今の自分は本当の自分じゃないんじゃないか

 今の自分が、本当の自分ではないんじゃないだろうかと不安になるときがある。僕を支える構成成分、何が好きとか、何が嫌いとか、何がしたいとか、何がしたくないとか、そういったもの。僕がどういった人間であるかというのは、そういった言葉でしか表せない。じゃあ、その「何」がない世界では僕はどういう存在なのだろう。  僕は、自分の考えていること、思っていることを言葉にして出す。でも、考えていることを言葉にして表現しようとすればするほど、逆に、自分が、自分が発した言葉によって規定されてしまうような気がしてしまう。自分を表現しようとしたものに自分を乗っ取られてしまうのじゃないかという感覚に陥ってしまう。僕は、言葉で何かを伝えたいんじゃなくて、言葉によって自分を定義しようとしてるのではないかとさえ、思ってしまう。  先ほどのことに関しても、本当に、自分が好きなもの、嫌いなもの、そういったものを選んでいるわけではないのかもしれない。そこに、それがあるから、それが好きとか嫌いとか言える。それがない世界では何も言えない。僕は、自分自身の存在を世界に示そうとして、逆に、世界によって自分自身の存在を規定されているのではないかと不安になるのである。この世に何も存在しなかった場合、僕は存在しえない。世界が無だった場合、僕も無である。だから、僕という人間は、本質的に無なのかもしれない。からっぽで、何もない。ただの容器に過ぎないのかもしれない。世界によって、僕は存在させられ、生かされているのに過ぎない。