カントの純粋理性批判と神経解剖の共通点
カントのいう感性、悟性、理性って脳の解剖学的な知識と合致するんです。だから、カントの純粋理性批判って神経解剖学の仮説とも考えられるんじゃないかと私は思います。
具体的に見ていきますと、カントのいう感性ってのは感覚器のことでいいと思います。世界の情報を受け取っているわけです。眼とか耳とかでね。
そしてそれが何かを認識しているのは視覚野とか聴覚野とかいう脳の分野です。視覚野について考えるとわかりやすいです。視覚野に送られた情報を処理する細胞には、視覚野の中でだったのか、ほかのところに送られてからだったのかは忘れましたが、縦線を見たときに反応する神経細胞とか、横線を見たときに反応する神経細胞とか、もしくは、マリリンモンローを見たときに反応する神経細胞とか、そういうのがあるんです。これってカントのいう悟性なんじゃないかと私は思います。受け取った情報が何なのか処理してるわけですし。
そして、カントのいう理性は他の高次精神機能なんじゃないかなと私は思っています。